高校生のころからなけなしの金をShadowrunの洋書につぎ込んできました。
2版と3版合わせて合計40冊はくだりません。
Shadowrunを教えてくれた地元の先輩と融通している関係で、合計50近くの蔵書になるんじゃないかしら。
引越し先の本棚のShadowrunコーナーは(D&DやWoDやRQの専門家には負けるでしょうが)、20代前半の人間の本棚としては結構キモいです。やめたほうがいいと思います。*1
ところで、シャドウランの〈版上げ〉というのは、シャドウランの〈背景世界〉である「第六世界」の年代変更とセットになっています。
対応で言うと、こんな感じ。
- bold;">Shadowrun First Ediiton(SR1):2050年〜2052年の3年間。武器のダメージコードで「4S3」とか「6L1」とかがあり得た。初版では使えたはずの即死呪文「ターン・トゥ・グー」*2は、4版が出るまで封印されていた。
- bold;">Shadowrun Second Edition(SR2):
2053年〜2059年の7年間。グループSNEによって日本語版翻訳もされた、ベテランシャドウランファンにはおなじみの書物。3版で基本ルールに組み込まれる「デッキング」「車両戦闘」のルール改変が行われたり、*3FASAのファンタジーTRPG『アースドーン』とのクロスオーバー企画があったりと、*4冒険的な試みが沢山あった。
- bold;">Shadowrun Third Edition(SR3):
2060年〜2069年の10年間。2版とは違い日本語版はなく、洋書で一生懸命読んで遊んでいたSRファンが沢山たぶん、それなりに、いた。なお3版展開の途中、版元のFASAが倒産するという大事件が起こった。TRPGの版権がWizkidsに移行。*5製作会社はFANPRO(ファンプロダクション)が担うことになった。「イニシアチブ」の劇的なルール変更により、魔法使いが遅くても結構強くなったり、日本帝国が災難続きでリベラル路線に転化したり、ハレー彗星の出現で猫耳娘が大量増産されてしまったり21世紀前半のUGEよりさらに大胆な容姿変貌が世界規模で起こったり、人間を食べてしまうグールがアフリカの西側に王国を作ったりと、これまた大変なことに。*62版とは打って変わって、スターウォーズっぽい感じになった? という感じ。
- bold;">Shadowrun Fourth Edition(SR4):
2070年代を舞台にした最新版。2060年代末に、有線インターネットの限界が露呈してしまう大事件が起こり、その代替テクノロジーとして「強化現実」〔オーギュメンティッド・リアリティ/Augmented Reality, AR〕が大いに普及した。これにより、ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』的な古典的サイバーパンク・テクノロジーから徐々に距離を取り始め、むしろ『電脳コイル』の世界の方へと近づいたといえる(もっとも、『電脳コイル』の放映はSR4発売よりずっと後だが)。ぶっちゃけこうなると『攻殻機動隊 Stand Alone Complex』と『電脳コイル』と『指輪物語』と『スターウォーズ』と『もののけ姫』を足して何も割らない、混沌とした世界。ルールは大胆に整理され、3版まではコンパニオンルールにしかなかった作成点(BP)システムが基本となり、優先度システムは撤廃された。*7国内TRPGデザイナーの朱鷺田祐介さんが翻訳の指揮を執り*8や、FRPG時代からShadowrunのファンジン活動*9に関わっていらっしゃったびじうさん*10やthalionさん*11も翻訳チームに参加していた。Shadowrunのファン活動で知られるJanusさんも、雑誌サポートを含め翻訳活動で広く活躍している。このSR4邦訳出版が実現したのは2007年。SNE日本語版出版(1994年)から実に13年後のこと。ファンにとって、とても嬉しい出来事だった。背景世界の方の動きについては、SR4の制作元がFANPROからCatalyst Game Labsへ移行したばかりのせいか、まだあまり明らかにされていないが、現在は公式サイトで、無料でダウンロードできるPDFシナリオ「Shadowrun Missions」シリーズが展開しており、そこで少しずつ2070年代の状況が明らかにされつつあるようだ。
で、私が今、引っ越したばかりの本棚に抱えているSR関連書籍はこんな感じ。
■第二版(SR2)
- 基本ルール
- 魔法ルール/追加装備/追加設定
- Grimoire: Manual of Practical Thaumaturgy
- Awakenings: New Magic in 2057*13
- 車両ルール/追加装備/追加設定
- マトリックスルール/追加装備/追加設定
- 戦闘ルール/追加装備/追加設定
- Street Samurai Catalog*17
- Shadowtech(SR1)
- Cybertechnology
- Corporate Security Handbook
- Field of Fire
- 背景世界ガイド
- Underworld Sourcebook
- Corporate Shadowfiles
- Neo-Anarchist's Guide to Real Life
- Germany Sourcebook
- Tir Na Nog*18
- Shadowbeat(SR1)
- Threats
- シナリオ集
- Harequin's Back
- Mob War!
- Shadows of the Underworld
■第三版(SR3)
- 基本ルール
- 拡張ルール*21
- Magic in The Shadows(魔法)
- Rigger 3(車両)*22
- Matrix(電脳)
- Cannon Companion(武器)
- Man and Machine: Cyberware(サイバーウェア)
- 背景世界ガイド
- Year of Commet
- Corporate Download
- Dragons of the Sixth World
- New Seattle
- Shadows of North America
- Shadows of Europe
- Shadows of Asia*23
- Target: UCAS
- Target: Smuggler Haven*24
- Target: Matrix
- Threats 2
- シナリオ集*25
■第四版(SR4)
- Shadowrun Fourth Edition(原書)
- Runner Havens
- 『シャドウラン第四版』日本語版
- 『ストリート・マジック』日本語版
さて、この財産をどう使おうか、という話です。
実は私、SR2もSR3もSR4も、ルール・背景世界ともに、それぞれの良さがあると思っています。ですからもしかすると旧版システムを使ったセッションも今後平気でやってしまうかもしれませんね。
もちろん、SR4には売れて欲しいので、そのためのセッションもガンガンやっていくべきでしょうが、SR2やSR3を捨てる気にはならないですね。
理屈はこの辺に。
■高橋2007.12.04「死んだシステムと、〈マスターリング〉の商品価値」
http://d.hatena.ne.jp/gginc/20071204
■高橋2007.12.13「主なRPGシステム・版上げの歴史を整理した。」
http://d.hatena.ne.jp/gginc/searchdiary?word=%a5%ae%a1%bc%a5%af
とりあえず、4版の日本語版を遊ぶ際にも役立ちそうな旧版研究を、このBlogでちょぼちょぼ紹介していこうかと思っています。Shadowrun Missionsは翻訳出版で出るらしいですが、軽くリストアップして内容プレビューするだけでもだいぶ面白いかなあ。Shadowrunのシナリオ記法なんかについても語れれば、と思っています。