- Rick James. Call Me Up. 1981.
- cero. 魚の骨 鳥の羽根. 2018.
- 久保田利伸. Oh, What A Night! 1989.
- DeBarge. I Like It. 1982.
- 深町純. ヴァージニア・サンデイ (Live). 2009.
- Vernon Burch. Never Can Find The Way. 1979.
【朝】
今週もやっていきましょう #FalettinSouls 。ファンク&ソウル文脈をあの手この手で取り上げ続ける2021年第二週月曜日は、雑多な並びです。強いて言うならベースが強い曲がやや多いか。
【夕】
こんばんは。あんまり今日は正確に語れないかもしれませんが、やってゆきましょう。#FalettinSouls 01/18 月曜日の音源6曲です。
01. Rick James. Call Me Up. 1981.
リック・ジェイムズは、初期プリンスとよく比較されていた1980sの代表的なシンガーソングライター兼ベーシストです。どの曲聴いてもゴリゴリのベースが聴けます。
リック・ジェイムズをちゃんと聴いてこなかったんですが、ハマ・オカモトさん(ベーシスト)が2010年代ファンクを理解する上での過去の参考音源として推していたのと、最近読んだ『プリンスと日本』で、当時の存在感の強さをよく言及されていたこととで、気になる存在になり、聴きました。
「そうなんですよ。これが好きな人には、世界で3本の指に入るほど気持ち悪いジャケットの(笑)、リック・ジェイムズの大名盤『Street Songs』をぜひオススメしたい。“Uptown Funk”は最高にリック・ジェイムズなんですよ(笑)」(…)「思いっきりリック・ジェイムズでしかないじゃないですか、あの感じ(笑)。この“Give It To Me Baby”なんです、僕のなかでは」(…)“Uptown Funk”の終盤に出sてくる〈Say What!〉は絶対ここから持ってきてるはず! モロだなと思いまして。こういうところでニヤついてる人ってどれくらいいるんだろう(笑)。
2015 (2015-02-13). 「ハマ・オカモトの自由時間 2nd Season 第8回 マーク・ロンソン 『Uptown Special』. https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/5364 , 2021-01-20取得.
02. cero. 魚の骨 鳥の羽根. 2018.
今日の邦楽の中では1番の推し枠です。ceroは2004年結成の、そこそこキャリアの長い3人グループ。三人それぞれの縁を通じて個性のあるサポートメンバーが入れ替わり立ち替わり参加するという、社会関係資本からも聴けるバンドです。
どこかで「SuchmosとNulbarichとceroは並んで名前が呼ばれて……」と書かれていて(どこで読んだか忘れた)、えっ、その並びなのかと思って聴いたら、個人的にはその2つのどちらとも違う個性があって、かなりハマりました。この嬉しさ、「麝香」歌ってた時期の小沢健二の円盤に会えた時に近い。
歌詞もいいですよね、「裸足」の触覚をイメージさせてから「天を仰ぐ喉の奥を鼻血が伝う」と、目線の先から足裏まで向けて赤い血が喉を経由して流れ落ちる。そんなタテの運動を想起させるような記述になってる。音がなくても伝わる空間の詩になってます。こういう歌詞に出会えて嬉しい。
03. 久保田利伸. Oh, What A Night! 1989.
やっと紹介できたシリーズ! 久保田利伸さん! 日本でR&B「というカンバン」を背負って、「商業シーンで」歌い「続けて」きた人として、間違いなく最も貢献が大きいひとの1人です。
自分はSly経由のスガシカオ&プリンスファンクからR&Bの世界に片足入門してしまったせいで、久保田利伸さんの広汎なR&Bセンスをきちんと耳で聴き分けるまでにだいぶ時間がかかってしまいました。けど今ならだいぶわかる、やっぱり久保田さん凄いよ。日本のアトラスオブR&Bだよ。活動遍歴そのものが。
ちなみにこの久保田利伸曲を選んだ理由も『プリンスと日本』を読んだからです。実はこの曲を含むベストREMIXアルバム『THE BADDEST』(Spotifyリンク)のリミックス作業は、米国ミネアポリスのペイズリーパーク・スタジオで行われたことを知ったためです。つまり生涯のプリンスの本拠地で、久保田さんも作ってたんですね、このリミックス音源を。
04. DeBarge. I Like It. 1982.
男女きょうだいグループによるモータウン・サウンドの典型例として、ジャクソン5と共によく挙げられるのがデバージです。で、たぶんこの曲のコード進行、自分は致命的に弱いと思うんですよね……泣きのコードですよこれ。
このI Like It をリミックスしたロードフィネスのバージョンを最初紹介しようかとも思ったのですが、原曲から良かったので直前に原曲に差し替えました。ロードフィネス版もいつか紹介したい。
05. 深町純. ヴァージニア・サンデイ (Live). 2009.
深町純さんは日本ジャズの大御所のひとりです。この曲は深町さんの晩年の録音、余裕を感じさせるジャズフュージョン曲ですね。シンセの音色でファンクを聴く自分のような人間には、ジャズフュージョンもご馳走です。
作曲&楽曲提供は多岐に渡りすぎるので紹介しきれませんが、とにかくシンセが聴きたい時にはいくら掘っても掘り尽くせないくらいの業績があると思って聴き込むのがよいかと思います。
06. Vernon Burch. Never Can Find The Way. 1979.
ニューソウル特集で紹介したような人々が時代を築いた後の70s末から80sにかけて活躍した人です。ヴァーノン・バーチはこのアルバムののっぽ感が好きですね。もちろん曲もいいんですが。
この #FalettinSouls のために曲を掘ってるとだいたい悩みが2種類あって、「近い日に紹介するにはキャリアが長すぎて言及しづらい!」と、「いい曲なのにキャリアが短くて情報がない!」です。前者が久保田さんや深町さん、そして後者がデバージやこのヴァーノンさんですね。
どっちにしろ、ちょっと知ったばかりのミュージシャンのことを知った被って説明しようとしてもたかが知れてるわけですが、せめて虚偽の情報だけは書かないようにしないとなーと思ってます、はい。
今日はこんなとこで。明日は珍しく邦楽only、明後日が洋楽onlyとなる予定です。