#FalettinSouls s2e21

Open in Spotify

1. CRO-MAGNON. Life Traveller. 2006.
2. Rivage. I Need Your Love. [1981] 2020.
3. Billy Preston. Outa-Space. 1971.
4. Curtis Mayfield. Future Shock. 1973.
5. Gong. Cat In Clark’s Shoes. 1976.
6. Deniece Williams. That’s What Friends Are For. 1978.

【2021-09-30 夕方】

FalettinSouls s2e21(今週のSpotify6曲)の解説をします。

1. CRO-MAGNON. Life Traveller. 2006.

金子巧(Key.) 大竹重寿(Dr. & Per.) コスガツヨシ(Gt. & Bass) の3人組によるバンド。1990年代からLoop Junktion として活動していたらしいですな、2004年にメンバー構成を変えてCRO-MAGNON に。[1]Twitter版では「改名した」くらいの軽い変動として2つのユニット間の変化を語ってしまっていましたが、@alt38000 さんからLoop Junktion と CRO-MAGNON … Continue reading以降6枚アルバムを出しています。今回紹介したのは改称後2年経ったころの音源ですね。[2]公式プロフィール https://cro-magnon.jp/profile/ 2021-10-04 accessed.

クロマニヨンズとは違うバンドですので、その点はご注意ください。

2. Rivage. I Need Your Love. [1981] 2020.

Twitterタイムラインから掘り当てた1980s初頭のレアグルーヴ情報から辿りました。1977年結成のファンクグループ Mighty Riders のメンバーが関わっているそうです。検索してもLP発売情報しかヒットしません。完全にクラブDJ向けの素材として再評価されてます。[3]https://www.newtone-records.com/artist/RIVAGE , https://diskunion.net/black/ct/detail/1008170384 https://www.jetsetrecords.net/rivage-sittin-on-it/i/513005792599/ 2021-10-04 accessed

3. Billy Preston. Outa-Space. 1971.

「5人目のビートルズ」としてもおなじみ、ビリー・プレストンが1972年にグラミー賞 Best Pop Instrumental Performance部門を獲得した記念すべき一曲。[4]https://www.allmusic.com/artist/billy-preston-mn0000590285/awards 2021-10-04 accessd.売上としても前年に全米でもチャート2位を獲得しています。こんなカッコ良い曲がちゃんと売れてた米国、素晴らしいですね。

4. Curtis Mayfield. Future Shock. 1973.

カーティス・メイフィールドはSeason1から何度も紹介していますが、今回は名盤 Superfly の次に出たアルバム Back to the World からの1曲から。1973年はベトナム戦争終結の年。カーティスによるベトナム戦争批判のアルバムでもあります。

大まかに歌詞の内容を読み取ると、「ベトナム戦争の凄惨な現場から復員してみれば親兄弟は貧困に喘いでおり、そんな(黒人の)我らに向けてヤクの売人が買え(或いは売れ)と手招きしている……」というようなお先真っ暗な社会のことを歌っています。

実際にRolling Stones 英語版では、「これはサントラとして売られた 前作 Super Fly よりもなぜかサウンドトラック的に聴こえる」と、復員後にヤクの売人に身を窶したアメリカ黒人の物語として読み解いていたりします。これ、紙の同雑誌の当時=1973年のレビューなのかしら?[5]https://www.rollingstone.com/music/music-album-reviews/back-to-the-world-191136/ 2021-10-04 accessd

5. Gong. Cat In Clark’s Shoes. 1976.

プログレッシブ・ロック・バンド「ゴング」は、基本的にはDaevid Allen と Gilli Smyth の2人が中心となって活動した息の長いバンドです。他方でデビッド・アレンは生き方がロックな人物らしく、ジリ・スミスと一緒に自分のバンドを脱退していたりします。

そんな(Gong 全体の歴史から見れば)中心核の2人がいなくなった時のGong名義の活動では、一聴してプログレらしくないさまざまな“分家”サウンドが呈示されることになりました。そして今回の曲が、アレン&スミス脱退直後に、残ったフランス人ドラマー、Pierre Moerlen が主導したアルバムからの一曲。

この時代のゴングの曲群を、「ピエール・モレンのゴング」と呼ぶそうです。ウェザーリポートやイエスも特定メンバーの在籍状況やイニシアチブの取り方で時代を区分して聴いたりしますが、ゴングは初期ゴングからの暖簾分けが、(半解体と言えるほど)多彩みたいですね。

さて今回の曲、プログレロックと当時のジャズフュージョンの手法とが混じって、複雑かつ長大になってますね。「うわープログレ聴いたわ〜そういやプログレって長かったわ〜」と約8分の終わりで思い出す感じですね。でも局所局所がファンキーで良いので取り上げました。付き合わせてしまってすみません。

6. Deniece Williams. That’s What Friends Are For. 1978.

今回はクロマニオン → リヴァージ → ビリー・プレストン → カーティス・メイフィールド → ピエール・モレンのゴング と、5曲ぜんぶ deep な選曲になって、正直疲れてしまいました。なので最後に優しいソウルを入れたくて、デニース・ウィリアムスに。

厳密には Johnny Mathis とのコンビでの発表となります。デニースは、スティービーワンダーのバックバンド「ワンダーラブ」のコーラスに参加、;EW&Fのモーリス・ホワイトに師事し、1975年ソロデビューという流れですね。コミュニティに育てられつつ本人も才気煥発と言ったところでしょうか。

これで6曲です。ハァー今回は解説が激ムズでした。特にGongはファンク文脈ではあまり紹介されないでしょうから、自分の耳を信じて調べてたらめちゃめちゃプログレバンドで驚きました。テリーライスさんにはGongの変遷の件で色々教わりました。ありがとうございます。

今週は本当はLachey Doly 特集したかったんですが、明日できるかしらね。まだ6曲絞り込めてないわ。今晩がんばれたら明日の朝にプレイリストを出します。お楽しみに。

脚注一覧

脚注一覧
1Twitter版では「改名した」くらいの軽い変動として2つのユニット間の変化を語ってしまっていましたが、@alt38000 さんからLoop Junktion と CRO-MAGNON の違いについて補足コメントを頂戴しました。ありがとうございます。 @alt38000 to @tricken: “公式プロフィールもわかり辛いですがLoop Junktion解散→cro-magnon結成でメンバーも減ってんで改名では無いです。Loop Junktionはラッパーの山仁がいたのでイメージが結構違うと思います(あんま知らん)” (Twitter. https://twitter.com/alt38000/status/1443517707740086274 2021-10-04 accessed).
2公式プロフィール https://cro-magnon.jp/profile/ 2021-10-04 accessed.
3https://www.newtone-records.com/artist/RIVAGE , https://diskunion.net/black/ct/detail/1008170384 https://www.jetsetrecords.net/rivage-sittin-on-it/i/513005792599/ 2021-10-04 accessed
4https://www.allmusic.com/artist/billy-preston-mn0000590285/awards 2021-10-04 accessd.
5https://www.rollingstone.com/music/music-album-reviews/back-to-the-world-191136/ 2021-10-04 accessd